機嫌の取りかた

自分の機嫌を取ることで世界を維持する。8歳と5歳の娘と夫と、東京の端で暮らす。

人と比べてしまう時に唱える言葉

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人と比べて落ち込むこと、ありますよね?
私も以前よりは減ったけれど、育休中だったりそのくせ転職中だったり身分がフラフラしている時に、確かそうな人と対峙すると陥りがちです。
バリバリ働いてる人、サボっているのに上手くやってるように見える人、働いていない人。
いろんな人がいる中で、私が違いに参ってしまいそうになる時、唱える言葉の話です。

世界の違いに驚く時に思い出す言葉

長女は幼稚園が併設されている保育園に通っています。働いている時は朝早く預けて暗くなる頃に迎えにいくので、幼稚園の人たちとすれ違うことはほとんどありませんでした。
産育休になると幼稚園に毛が生えた程度の保育最低時間しか預かってもらえず、登園時間が幼稚園といっしょになります。
腹が張って仕方ない臨月のこと。産休中のはずなのに会社を呪いながら仕事を続けている中、フラフラしつつも長女を保育園に送った時、幼稚園生のお母さんがスポーティーな格好をして自転車にテニスラケットを積んでいるのを見て、なんかもう、世界がひっくり返るくらいの衝撃を受けました。
子どもを預けてテニスに向かうその人と、だるくて調子の悪くて会社辞めたいと思いつつも仕事をしなければならない私。その差にめまいを覚えるくらいでした。

そうした、人と比べて自分の境遇に参ってしまいそうになる時、私には思い出す言葉があります。
安野モヨコ作の漫画「働きマン」で、バリバリ働く独身編集者の弘子が既婚の友人との違いに愚痴をこぼした時、バリバリ働く独身仲間の女医・雅美が言った一言。

「鍛えた筋肉が違うだけよ」

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安野モヨコ働きマン4」講談社刊より

見えないことの方が多いのよ

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既婚と未婚、働く人と働かない人。女はその差に敏感。要するに人と比べてしまいがち。そして他人を羨ましがる一方、私の方が頑張ってるのになんで同等以上の羨望の対象がないんだろう、もしくは私の方が幸せよと思いがちです。

でも「自分」は全部見えていても、「他人」はその表面しか見えていません
テニスラケットの人は、これから幼稚園PTA主催のテニス教室にお付き合いで出るのかもしれません。面倒だな、教室後のランチも億劫だなと思いつつ、係だし、コミュニティを外れると子どもが仲間外れになるかもしれないし、小学校の情報が入ってこないかもしれない。働いてたら係もランチもないし、気分転換できてお金ももらえて、お付き合いもそこそこだから羨ましい、なんて思っているのかもしれません。

実際、幼稚園生のお母さんは大変です。
行事(毎回すごく盛大)は保育園と幼稚園合同だけど、働いている人たちは何しろ時間がないので、幼稚園生のお母さんたちが中心になって準備を進めます。人が多いし、世の中にはいろんな人がいるけど子どもが人質にとられているので、物品の調達や各所との調整をすべて穏便に進めなければなりません。
保育園生の保護者はそうやってお膳立てされた行事当日に、渡された店番や係をこなします。まぁそのために行事当日の休みを血眼で確保するっていうミッションも忘れてはならないんですけど。

今働いてなくても、実はすごく働きたいのかもしれません。夫が家事育児家庭内の一切を放棄しているとか、暇な義母が昼間押し掛けてくるとか、お母さん同士上手くやるのが苦手とか。そもそも、3歳まで自力で育て上げるってのはかなり大変です。本当に尊敬します。本当に…まじリスペクト…
見えない部分はたくさん、たくさんあります。

だから人と比べてうっかり卑屈になったり、羨ましいと思ったりしたら、「鍛えた筋肉が違うだけよ」と唱えます。

鍛える筋肉が違うから、助け合える

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これは働く働かない、女だなんだ関係なく、立場が違う人がいればどこでも言えることです。

今年は次女の病気から後遺症から療育から保育園から、さまざまな機関・専門家の間を行ったり来たりすることがほとんどでした。
医者・役所・その他の専門家。私が知らないところの筋肉を鍛えている人とは、話が通じなさすぎて驚きます。特に医療はマジブラックボックス…こっちの常識とあっちの常識が乖離しすぎてて、何度キーってなったことか。

しかし私だけじゃ解決できないことはいっぱいあって、と同時に鍛えている人の筋肉だけでどうにかなることも案外なくて、いろんな人の得意な筋肉で補い合ってよいしょってしていくことで世界は成り立っているのかもしれません
筋肉にもいろいろあって、目立つところを鍛えている人、芯となる部分にこだわっている人。大きさも質も人それぞれです。でも持っていると、思わぬところで誰かを助けることがあります。きっと。

育休中だったからついた筋肉

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長女を産んだあとの育休は、落ちていく仕事筋と、いつまでもつかない育児筋に焦り、もう完全に参ってしまって、育休を楽しむ間もないまま、逃げるように仕事に復帰しました。

次女育休の現在は、あの逃げてばかりいた地獄のような日々でも、育児筋が確実に育ってたんだなぁと驚きます。
周りを見る余裕も出て、長女を保育園に送る道で季節ごとに移り変わる花や実の豊富さ、小川の魚やカニ、小鳥の鳴き声に気付いて、これは育休でさらに長女がいないと得られない経験だなぁと、なんとも贅沢な筋肉を鍛えています。いつかどこかで誰かを助けられたらいいな。

まとめ

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誰かのたくましい筋肉に自信を失いそうになった時、「鍛えた筋肉が違うだけよ」と、誰かを讃えて助けてもらいつつ、自分にも自分だけの筋肉がある自信を持つようにしたいものです。

と言いつつもそろそろ仕事に対する筋肉も復活させていかなければ。
精神的にもですが、物理的に足の筋力が確実に落ちて、駅の階段を登りきれる自信は皆無です。だれか私を担いで通勤してくれないかなー。

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