機嫌の取りかた

自分の機嫌を取ることで世界を維持する。8歳と5歳の娘と夫と、東京の端で暮らす。

「生活を守る人」は、アンパンマンなんです

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アンパンマンの作者・やなせたかし先生の言葉です。
生活を守る人、つまり大切な人たちを食べさせているあなたは、正義の味方なんですよ、という話です。

昨日「アンパンマン哲学」についてちょっと気持ち悪いくらい真剣に書いたんですけど、3600字を超えてさすがに誰も読まんやろ、とカットした部分が1500字くらいありました。
ただどうしてもそのカットした部分を皆さんにお伝えしたいので、まだしつこくアンパンマンについて書きます。

fumisiobox.hatenablog.jp

報われない感が続く日々ですよね

そもそも長女がアンパンマン大好きっ子。
1歳ちょっとすぎた頃から3歳半を過ぎた今まで、ずっとアンパンマン。

一話終われば次週分、これが終われば映画DVD。すごいのはオープニング前の似顔絵コーナーを見るだけで、今から再生するのがどんな話だったかわかるの。なにそれいらないよそんな機能。

最初エンドレスアンパンマンにゲッソリして長女とテレビを奪い合っていました。見たい番組があるわけじゃないけど、大人に耐久アンパンマンは辛すぎて。
見せないと激しい癇癪。見せろ見せろの大クレームですよ。
もうその頃はイヤイヤ期とも重なって…というか生まれてからずっと主張の激しい子だったので、テレビ以外にもあれ嫌、これ嫌、やらせてみれば違うそうじゃない(鈴木雅之)。報われない日々に私はホトホト疲れ果てていました。
アンパンマン助けてよ…本当の悪はここにいるぜ…と思ったものですが、確実に長女の中のヒーローはアンパンマンでした。

その並々ならぬ激しい執着に、そこまで中毒性のあるアンパンマンってなんなの? と付き合って見るうち、だんだんその世界について考えるようになり、アンパンマン哲学に行き着きました。もはや私の方が次週の放送を待つほどに。
あまりにアンパンマンについて考えすぎて、図書館でやなせたかし先生が正義について語った本を借りました。

「わたしが正義について語るなら」

わたしが正義について語るなら (未来のおとなへ語る)

わたしが正義について語るなら (未来のおとなへ語る)

 

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アンパンマンやなせたかし先生の戦争体験で最も強烈な「お腹がすくのが一番辛い」という経験から誕生しました。激しい飢えとの戦いでもあった戦争が終わり、外国から近代的な思想がどんどん輸入され、街が再建される中、それでも食べ物が足りず、皆お腹をすかしていました。
アンパンマンのお話は、最初からアンパンマンが正義の味方としてアンパンの頭を分けていたわけではなく、ボロボロのおじさんがお腹のすいた人にアンパンを差し出すことから始まります。
なぜ食べ物を差し出すのか。
それについてやなせたかし先生はこう語っています(うろ覚えですが)。
「(戦後の)アメリカではスーパーマンが正義を振りかざし飛び回っているけれど、正義の味方とは、生活を守る人のことなんです」
悪者がやってきて、それをボカーンと倒してみんなが賞賛する。そんないわゆる<ヒーロー>ではなく、困っている人を助けること、特にお腹が空いている人にご飯をあげることをしている人こそ、本当の正義の味方である−−だからアンパンマンは自らの身体である頭のアンパンを差し出すようになったのです。

アンパンマンは君さ”の意味

戦争から70年以上が経ち、食べ物があふれ、飢えとは程遠い暮らしを送れるようになりました(昨今の子どもの相対貧困問題はありますが)。

しかし、子どもを食べさせていく、家族を守っていくというのは、思った以上に大変!
折れそう、心折れそう! 実際折れたし!
子どもは言うことはきかないし、保育園には入れないし、入ったら入ったで家と職場の往復に体力を回復させる時間もないし、子どもは病気になるし、でも働かなきゃ貯金は増えないし!
わーーん、大人大変!

そう思ってた時にやなせたかし先生の「生活を守る人(つまり食べさせている人)は、正義の味方なんです」という言葉に出会い、涙が溢れて止まりませんでした。
毎日くたくたにながら、食べさせ寝かせ生かしている人も、食料を買うためのお金を稼ぐことに疲れている人も、子どもにとっては正義の味方なんです。
子どもが大好きな、アンパンマンなんです。

アンパンマンのエンディングテーマ「アンパンマンたいそう」にあるアンパンマンは君さ”
幼少時代いきなり名指しされてびっくりした思い出がありますが、もちろん子どもたちに勇気や優しい心を持って人を助ける人になろうというエールを送っています。
と同時に、大人にもエールを送っているんじゃないかな。
子どもや困った人を助け、食べさせているあなたこそ、子どもたちが大好きなアンパンマンだよ。
ありがとう、やなせたかし先生。見ていてくれてありがとう。

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まとめ

皆さん、今日もお疲れさまです。これからサンタ工作される方、健闘を祈ります。
我が家は「モノより思い出」と称して、じじばば呼んでパーティをして、一緒にクリスマスケーキを作りました。スポンジケーキから焼いたんですけど、割ったら生焼けでしてね。夫にスーパーへ買いに行ってもらいました。でも生クリームを泡立てたり、カットフルーツを盛りつけたり、みんなでワイワイ作って食べて。

今日の最後に「何がいちばん楽しかった?」と聞いたら「ケーキ作ったの!」と返ってきたので、私は君のアンパンマンでいられたかな。(結局2300字になりました)

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