機嫌の取りかた

自分の機嫌を取ることで世界を維持する。8歳と5歳の娘と夫と、東京の端で暮らす。

シンプルでミニマルな丁寧でちいさな暮らしを目指さないブログ

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あのね、超憧れるに決まってる。シンプルでミニマルな丁寧でちいさな暮らししたいわ! 機能的だけどおしゃれでピッカピカなお部屋で収納術とか披露したいに決まってるじゃん!!
整理収納アドバイザー2級の資格とか持ってるよ。おととい大掃除してたら認定証が出てきて思い出しただけだけどさ。
でも今実家みたいになってる。なんかもう、ごちゃっとしてる。だけど快適。落ち着く。

すっぱい葡萄だけど、身の丈にあった生活がいちばん心地いいところだな、という話です。

素敵な家を目指してたら、自分の家じゃなくなってた

3年半前、長女出産と同時に建売戸建を購入しました。
育休を生かして一から素敵インテリアの家にする予定でしたが、育児がしんどすぎてそんな予定瞬速で吹き飛びました。
あまりにしんどくて実家に1ヶ月くらい世話になってたら、新築のキッチンのシンクが錆びました。さすがに泣きました。
錆びは一人で新築の戸建に住んでいた夫が落としてくれました。

どうにか育児も軌道に乗って、いや、仕事に逃げてるうちに子どもが成長して、やっと部屋のことにまで気が回るようになった時、絶望的に一階の収納が少ないことに気付きました。

そもそも2階建の70m2は狭いです。予算と、一階にリビングと水回りがあることを条件に選んだので広さが犠牲になったんですね。
1階の12.5畳にLDKが詰まっています。キッチンが壁に沿ったL字で、収納はキッチン下の無駄にでかくて仕切りのない引き出しと、上の吊り戸棚のみ。
それでも整理収納すれば、物を減らせば、狭くてもシンプルで快適な生活が手に入ると思ってました。みんなそう言ってるし。
この頃は物を増やしたり、こだわりのないものが家の中にあることが許せませんでした。生活感が滲み出ちゃいけないし、滲みでるならほっこり生活じゃなきゃいけない。
だってそれ以外の正解がどこにもなかったから。

結局収納とかインテリアとかそういったものをペンディングにして、3年くらいが経ちました。考えるけど、なんだかどれもしっくりこない。
いろんな家づくりブログを見ては、これが使えるかな? このテイストならまとまるかな? と試せど、そもそも素敵生活を送っているお家より格段に狭く、作り付けの収納もほぼないので、整理収納やインテリアが中途半端で終わってしまいます。
自分の家のはずなのに、どこかよそよそしい感じ。
家の全てが仮置きで、なんだかめんどくさい状態が続いていました。
一階が乱雑にならないように、二階に物を置くことで足らない収納を補っていたので、一階と二階を行ったり来たり。
必要な物が必要な時にない割に、必要ないものが目の前にあるという不思議生活。
例えば乾燥機から上がってから3日程度経った洗濯物がリビングに散乱しているのに、アイロンは二階のクローゼットの上の棚にあります。
素敵じゃない。でもこれから素敵になる。そう、あの素敵なシンプルでミニマルな丁寧でちいさな暮らしのブログのように。

カラーボックスが教えてくれた、本当の私

ある日、夫がカラーボックスを一階に設置しました。
ドンキで買った1280円くらいの3段のカラーボックス。薄いベージュの、木っぽいプリントが張り付いた、ペラペラのカラーボックス。そこに、ペラペラのインナーボックス(黒)が入っている。これもドンキで買ったやつです。
それを一階リビングの最も目立つテレビ台の横に置き、こう言いました。
「ここに洗濯物を入れなさい」

それは衝撃の存在感でした。
カラーボックス。
ない。
百歩譲って置くとしたら、壁と床の色に合わせた白いものです。
インナーボックスも、籐でできた無印のものであってほしい。
置く場所も、そっと目立たない場所で。
しかもそこに入れるのは洗濯物じゃなくて、リネンのクロスとかブリキのバケツです。
でもそこにあるのは、引越ししたての学生がとりあえずそこら辺で買ってきて組み立てた場所の近くに無造作に置いたのと変わらない、カラーボックスでした。
ハッキリ言って素敵じゃない。
シンプルでミニマルな丁寧でちいさな暮らしのブログには載っていません。

でも私は、そのテレビ台の横に置かれた、安っぽいし実際安いカラーボックスのインナーボックス(黒)に洗濯物を入れました。一応畳んで。

便利。

あのね、便利だった。
洗濯物畳んで、二階に持って行って、翌朝二階から着るもの持ってきて、ってしなくていいって、便利。

かくして私は、カラーボックスの存在を認めました。
否、シンプルでミニマルな丁寧でちいさな暮らしをしない自分を認めました。

なにもないけど、私と家族がいる家

その後、カラーボックスは三つに増殖しました。
幸いにもインナーボックスは3COINSでまぁまぁなものを見つけたので、黒ではなくなりました。
収納を増やすためテレビ台を買い換えたし、ボックスの数も増えたので置く場所は移動しました。
空いたテレビ台の横には、コートや抱っこ紐を吊るすフックが備え付けられました。

便利。

失うものがあった気がしたけど、実際のところなにもありませんでした。
私はもともとシンプルでミニマルな丁寧でちいさな暮らしをする人ではなく、ぐうたらでものぐさで生活するのが面倒だと思う人です。
それをなんだか、さまざまな素敵なブログを見て、こうなれる、ならなきゃいけない、ならないと恥だと思い込んで3年が経っていました。
しかしどうにもそうなれない、ハマらないのは、素敵な生活をしているのが私じゃないからです。そこに私はいないのです。
私が生活しやすいかがいちばんで、それが実家っぽくたって、恥でもなんでもありません。
そうやってカラーボックスに洗濯物を詰め込むようになったら、とたんに家が「私の家」になりました。
ブログで披露できるようなDIYインテリアも、シンデレラフィットな収納も、100均や無印やニトリで見つけた掘り出し物もないけれど、私は居心地のよい家が大好きです。そしてそんな家を家族で楽しむだけで十分です。

リビングにカラーボックスを置いて洗濯物を詰め込んでいたら、長女がそこから勝手に洋服を選んで自分で着るようになっていました。二階から選んで持ってきたらダメだしされてまた二階に…をしなくてよくなって、ぐうたらな私は非常に助かっています。マイブームのピンクの同じ服ばっかり着るけど、まぁいいや。
最近はコートをハンガーにかけてフックに吊るすよう教え込んでいます。自分の手間をどんどん減らしたい。なにしろぐうたらなので。

まとめ

シンプルでミニマルな丁寧でちいさな暮らしは目指さないけど、シンプルでミニマルな丁寧でちいさな暮らしをしているブログは、相変わらず好物なので読んでいます。
やっぱりきちんと暮らしている人は素敵です。憧れます。どんどん素敵な生活を垣間見せてもらいたいものです。よろしくお願いします。

なんてことは、このブログにも言えることです。
いろんな先人のブログを読み込んで、真似して、ウケそうなのとかいろいろ考えたけどさっぱり思考がまとまりませんでした。
自分が考えたことを自分の言葉で綴ります。誰に見向きされなくても、自分の家っぽいブログになればいいなと思った20記事目でした。

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